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☆強制送還の問題について(その2)★

色々な建設的ご意見を頂戴しております。
なかなか難しい問題ではありますが、率直な意見交換ができて、大変刺激になっております。議論の続きです。

(コメント3)

「一度認めたら最後、それを良い事に次から次に同じ事をする不法入国・不法残留者が出てきますよね?(実際すでに出てきていますが) いい例がアメリカです。不法残留目的に渡航、在留目的の為にわざわざ日本で子供を産み、 そして検挙されればそれをダシに在留資格を得ようとする。仮に子供の在留が認められれば、親は強制送還後再度の渡航手続き、 お得意の人道上と言う観点からビザが下りることでしょう。そして、堂々と日本で就労をする。 悪い事でもやった者勝ちの様なことだと思いませんか?こんなことが起きたらそれこそ元の木阿弥ですよね?制度の悪用以外ないと思いますよ。 「親の因果子に報い」や「因果応報」では無いですが、家族全員強制送還こそが法治国家の本来あるべき姿ではないでしょうか?それに、 そうする事によって模倣犯の予防にも繋がると思いますしね。子供の福祉も大切ですが、それ以前の問題なのだと思います。」

(私の回答)

「一度認めたら最後、それを良い事に次から次に同じ事をする不法入国・不法残留者が出てきますよね」

この点につきましては、私も同意いたします。だからこそ、下手に情に流されずに、不法入国をした両親を即刻、 強制送還すべきことに反対はいたしませんし、むしろ、そうすべきだと思います。

ただ、私が問題としているのは、あくまでも子供の福祉の観点、その一点です。子供には何の責任もありません。

犯罪者の子であったとしても、外国人であったとしても、大人が子供の福祉を最大限配慮すべきは、当然のことだと思います。

また、「親は強制送還後再度の渡航手続き、お得意の人道上と言う観点からビザが下りることでしょう。」という点については、 おっしゃるとおり、そのような運用がなされる可能性はないとは言えないでしょう。

しかしながら、そのような運用については、私はすべきではないと考えますし、入管がもしそんなことをやろうとするのであれば、 それについては、断固反対いたします。

「模倣犯の予防」ということについて言えば、不法入国をすれば、自らの子供と離ればなれになってしまうという点だけでも、 それなりの効果はあるとは思います。

私も子供をダシに使って、不法入国・残留を正当化しようとする活動自体は、全く支持しておりませし、そのような活動には、 怒りすら覚えます。

その意味では、それほど、考え方に違いがあるようには思えませんが、いかがでしょうか。

(コメント4)

そもそもなぜ、子供を親から引き離してまで日本で暮らさせることが福祉上望ましいと考えているのですか?

比国南部の政情不安はともかく、政治亡命せねばならぬような弾圧国家ではありませんし、マニラ周辺には日本語学校も多数ありますし、 高等教育機関もあります。

まさか住み慣れた土地や学校の友人との人間関係のことを言ってるのではないでしょうね。
もしそんな話なら、やはり特別扱いが過ぎるとしか思えません。

繰り返しますが転勤で海外へ渡航する子女は多数います。彼らは住み慣れた土地や友人や恋人との別れを経験し、 新しい土地で多くの体験と出会いを通して人間的成長をとげています。

そうした多くの海外渡航子女は福祉上望ましくない状態にあるとお考えですか?

彼らは法的に可能だからといって現実的には簡単に帰国できません。その原因がたとえば経済的な問題であれば「福祉上望ましいから」 政府は帰国して一人暮らしするための資金を提供するべきとお考えですか?
ほかのあらゆるケースについても「福祉上望ましいから」政府があらゆるサポートをして回る必要がありますか?

福祉は打ち出の小槌ではないし、今回のケースは一種の前例となりかねない政治的危うさをはらんでいます。 その上であえてイレギュラーな運用を求めるほどの特別かわいそうな事例とは、とても思えません。

(多くの海外子女(なんだったら国内の引越しも)と比較して)一体どんな特別なカワイソウ現象が本件の子女にあるのか、 どうか教えていただけませんか。

(私の回答)

「そもそもなぜ、子供を親から引き離してまで日本で暮らさせることが福祉上望ましいと考えているのですか?」

この点につきましては、私は、何が何でも、日本に滞在させるべきだとは、申し上げておりません。あくまでも、 『親元を離れて暮らすことが可能であり、子の福祉の観点からも、そうすべきだというような場合』には、という限定付きの話です。

入管なり法務省が、子の福祉の観点から、総合的に判断して、強制退去がベストの方法であると自信を持って言えるのであれば、 それも一つの選択肢でしょう。というより、むしろそうすべきです。

ただ、そこまできちんと考えた上での結論であるとは思えません。単に、事なかれ主義で、 強制送還を決めたのではないかと見えてしまうから、意見を申し上げているわけです。

だからこそ、逆に、国民の世論がある種のマスコミに誘導されて、その結果として、『政治的圧力で個別事例ごとに、 事なかれ主義でその場をしのいでいくというやり方』がとられてしまうことには、非常なる危惧感を有しております。

入管なり法務省も、はっきりと、「子供の利益の観点からも強制送還が妥当であると判断した」と言えば、私も納得いたします。

高幡様が仰る「福祉は打ち出の小槌ではない」というご意見は、全く持ってその通りです。
国民の税金をどこまでつぎ込むか、それは、政策的判断です。
理想的な感情論で片付く問題ではありません。

今回のケースでも、日本国が、この子の養育についても責任を負うべきだとは思いませんし、そうすべきではないとも思います。

だからこそ、『きちんとした養育をできる大人がいるのであれば』という限定を付した上で意見を申し上げているわけです。

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